IELTS(International English Language Testing System)は英語圏の国々に留学、就労、または移住するための英語力を測定する、イギリス発祥の英語試験です。
IELTSはイギリスだけでなく、アメリカ、カナダ、オ-ストラリア、ニュージーランドなどを含む世界140ヵ国、10,000以上の機関で認定されている4技能型(Reading、Listening、Writing、Speaking)の英語テストで、年間約350万人以上の方が受験されています。IELTSの試験時間は合計約2時間45分で、目的別にアカデミックモジュールとジェネラルモジュールの2種類があります。
留学を目的として受験する場合はアカデミックモジュールを、英語圏での就業や移住を目的とする場合はジェネラルモジュールを受験しましょう!
目次:
IELTSの試験概要
なぜIELTSを受験するのか?
IELTSとTOEFLの違いは?
IELTSのスコアは何点必要?
IELTSの効果的な学習方法
IELTSの試験概要
IELTSの受験方法は以下の二通りあります。
1.コンピューター版テスト
国内の5つの試験会場(東京と京都のみ)で受験可能な、2020年9月から始まった受験方法。試験日は平日、土日から選ぶことが可能です。
・リスニング(30分)
・リーディング(60分)
・ライティング(60分)
・スピーキング(11~14分)※試験官との面接
試験結果は、試験後3~5日後に発表されます。特徴としては、リスニングテストも自分専用のヘッドフォンを利用できるため、周囲の音に影響されることなく集中することができます。
また、ライティングとリーディングに於いて、解答をパソコンにタイピングすることができますので、タッチタイピングが得意な人には有利、苦手な人には難しさがあるでしょう。
2.ペーパー版テスト
日本各地の指定のテスト会場にて受験する従来型の方法。
・ライティング(60分)
・リーディング(60分)
・リスニング(40分、解答転記時間10分含む)
・スピーキング(11~14分)※試験官との面接試験結果は、試験日から13日後に発表されます。
特徴としては、問題用紙にメモなどを書き込むことができ、特にリスニングに於いては解答を転記する時間が別途設けられていますので、リスニングに集中することができます。また、パソコンのタッチタイピングが苦手な方は、紙と鉛筆でライティングを行うペーパー版の方が良いでしょう。
なぜIELTSを受験するのか?
英語圏での就労、生活、就学を目指すのであれば、高い英語力を証明する必要があります。英語は世界で3番目に多く話されている言語であり、世界中で3億7900万人が話しています。英語でコミュニケーションが取れることは、就職や留学を希望する人にとって、さまざまなメリットがあります。また、アメリカなどの外国で日常生活を送るためにも欠かせません。IELTSは、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリスへの移住を希望する人に最も人気のあるテストです。またIELTSは、アメリカの3,400の教育機関を含む11,000以上の雇用主、大学、学校、移民団体によって世界的に認められているテストです。
IELTSとTOEFLの違いは?
留学前に英語力を測るテストとしては、TOEFLも広く使われるテストですが、IELTSとTOEFLの違いは以下の通りです。
・発祥国
IELTSはイギリス発祥のテストであるのに対し、TOEFLはアメリカ発祥のテストです。そのため、以前は「イギリス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアへの留学にはIELTS、アメリカ留学にはTOEFL」と言われていました。しかし、現在はそのような分け方をされることは少なく、IELTSはアメリカの多くの教育機関でも出願時の英語力測定試験として認可されています。一方のTOEFLもイギリスを始めとした各国で利用されていますので、留学先によって受験するテストを分けることは難しくなってきています。
・イギリス英語とアメリカ英語
IELTSはイギリス英語、TOEFLはアメリカ英語を基本としています。これによる一番の違いは発音、即ちリスニングへの影響といえるでしょう。日本の英語教育は北米寄りの発音を基本としていますので、IELTSを学ぶ際にはイギリス英語に慣れる必要があるでしょう。それから、イギリスとアメリカではスペリングが異なる単語(例、イギリスのcentreとアメリカのcenter)や言い回しの異なる表現があります。ただしアメリカ方式で回答したからといって減点されることはありません。
・スピーキングテスト
IELTSは受験方法に関わらずスピーキングテストは対面で行います。一方、TOEFLは対コンピューターでの試験であり、この点は大きな違いと言えます。IELTSは面接官との自然な会話力を見られる一方、TOEFLは回答時間にも制限があり、よりテストに特化した対策が必要となります。
IELTSのスコアは何点必要?
IELTSのスコアが高ければ高いほど、英語でのコミュニケーション能力の高さが証明されます。各移民機関、大学、職場、施設は、特定のIELTSスコア要件を定めています。必要なスコアは、あなたがその国で何をしたいのか、就職したい場所や勉強したい分野によって大きく異なります。みなさんそれぞれの目指す就職先や大学などのIELTSのスコア条件についてはこちら(IELTSの成績証明を受け入れる団体の入学条件)をご覧ください。
以下の表は、IELTSの発表する各スコアの定義を表に表したものです。
スコア(1〜9)
9.エキスパート・ユーザー
英語を自由自在に使いこなす能力を有する。適切、正確、流暢、完全な理解力もある。
8.非常に優秀なユーザー
不正確さや不適切さがみられるが、英語を自由自在に使いこなす能力を有している。慣れない状況下では誤解が生ずる可能性もある。込み入った議論にも対応できる。
7.優秀なユーザー
不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を使いこなす能力を有する。複雑な言葉遣いにも概ね対応でき、詳細な論理を理解できる。
6.有能なユーザー
不正確さ、不適切さ、誤解もみられるが、概ね効果的に英語を使いこなす能力を有する。特に、慣れた状況下では、かなり複雑な言葉遣いの使用と理解ができる。
5.中程度のユーザー
不完全だが英語を使う能力を有しており、ほとんどの状況でおおまかな意味を把握することできる。ただし、間違いを犯すことも多い。自身の専門分野では、基本的なコミュニケーションを取ることが可能。
4.限定的なユーザー
慣れた状況においてのみ、基本的能力を発揮できる。理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言葉遣いはできない。
3.非常に限定的なユーザー
非常に慣れた状況において、一般的な意味のみを伝え、理解することができる。コミュニケーションの断絶が頻発する。
2.散発的ユーザー
慣れた状況下で、その場の必要性に対処するため、極めて基本的な情報を片言で伝える以外、現実的なコミュニケーションをとることは不可能。英語の会話や文章を理解することは困難である。
1.非ユーザー
単語の羅列のみで、基本的に英語を使用する能力を有していない。
では海外大学に出願する際、どのスコアが必要になるでしょうか?必要スコアは出願先の大学により異なり、詳細は出願先の大学ウェブサイト等をご確認いただく必要がありますが、バンド6以上になると出願できる大学の選択肢が多くなるようです。
IELTSの効果的な学習方法
IELTSは海外の大学で学業を行うのに十分な英語力があるかを測定するテストですので、漠然と英語学習をしたり、カジュアルな英会話力を磨くことはスコアアップに直結しません。
限られた学習時間を有効活用し、必要な点数獲得を求めるには、しっかりとIELTSに特化した対策が必要となります。
テスト対策には、大学や塾などの講義形式のものや、書籍やオンライン講座を用いた自主学習などが挙げられますが、メリット・デメリットを考慮して自分に合ったものを選択する必要があります。
DIGでは、一対一のクラスの中で、それぞれの生徒の個性や学習スタイルに合わせてスキルアップを目指します。そのため、1人1人のニーズに応えて効率的かつ効果的な学習をサポートします。IELTSの受験を考えてる人、また英語の学習に興味のある人はぜひ私たちDIGと頑張っていきましょう!DIGでの勉強方法についてもっと知りたい!と興味を持った方は、私たちDIGにいつでも連絡してください!