ここ最近、リベラルアーツまたは国際教養などの言葉が日本でよく見かけるようになりました。色々な社会問題が露わになっていく現代で国際教養の考え方は益々重要になってきました。この記事では、日本の大学のリベラルアーツの取り組み方について紹介します。
目次：
リベラルアーツとは何か？
日本のリベラルアーツとは？教養との違い
日本でリベラルアーツを学ぶ方法
リベラルアーツとは何か？
まずリベラルアーツとは何なのか簡単に知っておきましょう。起源は古代ギリシャ・ローマの自由七科（文法学、論理学、修辞学、３学と算術学、幾何学、天文学、音楽の４学から成る）からきてます。一言で説明すると幅広い学問を学び、自由に考えられる思考力を高め個々の人生を豊かにするためのアプローチです。
国際化、地球温暖化、人口減少などの様々で複雑な社会問題や課題が同時に存在している現代社会では、物事の本質を見極めるとともに総合的な問題解決法が求められています。リベラルアーツはこの問題解決力を鍛える事ができます。全ての社会問題や課題はそれぞれ単体で存在しておらず、他の色々な問題と結びついて複雑なものになっています。なので専門家など特定の分野に優れた知識を持っていても問題・課題解決するのは難しい場合がたくさんあります。
リベラルアーツでは幅広い歴史、知識や様々な考え方を学び、世界や社会問題がどのように相互作用しているかなどを学び視野を広げながら柔軟な思考力を高めます。この勉強スタイルはまず、正解は一つではないことを前提とします。文化や背景が違う人は違う考え方をして、問題解決に用するアプローチ法は一つではないと気づく事ができます。物事は多角的にみないと問題の本質が分からないとの発見とともに柔軟な論理的思考力を高める上で自主的にその場所、その時に求められている方法で問題に取り組む事ができます。このスキルは他の専門的な学部では培えないので全世界でリベラルアーツで学ぶ価値は上がっていってます。
日本のリベラルアーツとは？教養との違い
日本で言う「教養」は初歩的な知識を意味しており専門的な高度な知識の以前に学ぶものとして見られていました。今までの日本の教育はできるだけ、社会で通用する効率よく専門的な人材を育てていこうとする姿勢が見られました。理系や文系など得意分野で分け、そこから得意とするものを更に効率よく専門性を磨いていこうとするものでした。しかしこのやり方では著しく知識に偏りが出てしまい、また一つのことを専門的に知っておけば他のことは知らなくてもいいなど誤った教え方に繋がっていました。偏った知識しかないと専門の分野でも更に限られた事にしか対処できなくなってしまい、様々な要因が絡まって生まれる現代の社会問題も対処できなくなってしまいます。
例えば、人口減少と高齢化の問題も経済、心理、政治、テクノロジーなど文系、理系問わず様々な学問が必要になってきます。日本でもこの幅広い学問を学び、物事を多角的に観察、分析し対処できる人材を育てていこうという姿勢が増えていきました。暗記メインの日本の教育システムから「なぜ、どうして」から始まる学問的好奇心と論理的思考を培うリベラルアーツが全国から注目を浴びています。
日本でリベラルアーツを学ぶ方法
日本では国際教養（学部、学科）という名前で親しまれています。有名なところだと、早稲田大学国際教養学部、上智大学国際教養学部、創価大学国際教養学部などがあります。日本にあるほぼ全ての国際教養学部では全て英語で他の国から来る留学生と一緒に学び世界で活躍できる人材を育てることを目標としています。これらの国際教養学部では留学を必須とする学部も多く見られます。また２００４年には秋田国際教養大学がオープンしました。これらの大学は文部科学省よりトップグローバル大学としても認定され日本の将来を支えている大学です。
日本とアメリカのリベラルアーツの大学を比べてみると、アメリカでは大学自体がリベラルアーツ大学として存在しているのに対し、日本では国際教養学部・学科と大学の一部の学部として見られる傾向が多いです。またアメリカでは既存の大学の１３％以上の大学がリベラルアーツ大学であるのに対し、日本は全体の大学の２％以下の大学が国際教養学部・学科を設置しています。国際化に伴い、日本はこれから更にリベラルアーツの重要性が高まり国際教養出身の人材が重宝され進路選択に有利になる傾向にあります。
リベラルアーツでは人間として生きるためのスキルを学べます。アメリカのリベラルアーツ大学を始め日本の国際教学部はディスカッションベースのクラスで全て英語で学ぶことができます。アメリカのリベラルアーツ大学または日本の国際教養学部で将来学びたい人は今のうちに英語力を高めていきましょう！
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