【新宅太陽さんにインタビュー】「幸福のための教育」ラーニングクラスターでの学び

アメリカ創価大学(SUA)では毎年1月にラーニングクラスター(Learning Cluster)が行われます。ラーニングクラスターでは、教授と最大12人の生徒が一つのテーマについて調査、分析、提案などに取り組み、その特定のトピックに関する知見を深めることができます。毎年20以上のラーニングクラスターが様々なトピックについてリサーチを行い、1月末にはその内容を共有しあうラーニングクラスターフェアが行われます。現在(2024年)SUA2年生の新宅太陽さんは、自身の教育への熱意をきっかけに、同じく2年生の舩橋美夢さん、そして1年生の橋本裕子さんと協力して「幸福のための教育」をテーマとするラーニングクラスターを設立しました。そこで今回、太陽さんにラーニングクラスター設立のモチベーション、準備のプロセスやフィンランドでの学びについてお聞きしてきました!

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目次:

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「幸福のための教育」ラーニングクラスターの構想のきっかけ

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準備のプロセス

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フィンランドでの学び

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今後について

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後輩へのメッセージ

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まとめ

ー改めてラーニングクラスターのテーマ、そして今回ラーニングクラスターを設立するに至ったきっかけについて教えてください。

僕たちは、子どもたちの幸福を優先する小学校教育の実践方法を探究するために、「幸福のための教育」をテーマにラーニングクラスターを立ち上げました。具体的な実践方法を学ぶにあたって、”世界一幸福な国”と言われるフィンランドに注目しました。フィンランドは、国際連合が毎年発表する世界幸福度ランキングで6年連続1位、OECDの学習到達度調査(PISA)でも毎回上位に位置しています。そこで、フィンランドは幸福を目指す教育のモデルになっていると考えました。

今回ラーニングクラスターを設立しようと思ったのは、以前からの自分の夢を叶えるためです。高校時代にフィンランド教育に関する本を買って読んだり、SUAのアプリケーションエッセイにもフィンランド教育について書いたりするほど熱意を持っていて、ラーニングクラスターで実際にフィンランドに行って学びたいと強く思ったのがきっかけでした。

ー準備はどのようなプロセスだったのですか?準備期間で大変だったことは何でしたか?

準備を始めたのはちょうど一年前ほどです。去年同じラーニングクラスターを受講していた舩さんと協力して準備を始めました。

たくさんの苦労がありましたが、同時に多くの学びもありました。まず、リサーチ段階では幅広い教育の分野の中からTeaching(指導)という側面に絞り、その中でも人生の土台を作るのに重要な小学校教育に注目しました。旅行計画を練る段階では、日程、訪問先、宿泊先、飛行機予約などの調整やコーディネートを行い、そしてエッセイとインタビューを通してラーニングクラスターのメンバーを選抜しました。その後は、ラーニングクラスターの3週間半のプログラム作成、リーディング教材の準備に取り掛かり、これらのプロセスは全て生徒主体で行いました。

面白いことに、SUA入学前に、僕の地元の札幌で行われたフィンランド教育ワークショップに参加していて、そこにいらっしゃった北海道教育大学のフィンランドの先生が、オール大学の教授だったんです。その繋がりのおかげで、オール大学の訪問をコーディネートすることができました。

準備期間で一番大変だったのは、大学の補助金を得る段階です。グラントアプリケーションといって、外国への研修への補助金が得られるラーニングクラスターは4つしか選ばれないので、補助金を獲得するために最後まで突き進んでいくのが大変でした。

グラントアプリケーションを見事通過

グラントアプリケーションを見事通過(左から裕子さん、美夢さん、太陽さん、デビー教授)

フィンランドでの学校訪問にて

フィンランドでの学校訪問にて

フィンランドでの学びについて教えてください。

フィンランドでの学校訪問を通して、生徒の幸福に焦点を当てた教育の実践を見て学ぶことができました。生徒が学習を楽しめるようにプレイベースドラーニングプロジェクトベースドラーニングが運用されていたり、社会で生きていく上で意味のある事柄を楽しく学んでいくことで生涯教育を促進したり、様々な工夫がなされていると感じました。多様な生徒一人ひとりを尊重し、それぞれにあった教育が行われているようでした。例えば、インクルーシブ教育が実践されており、生徒のニーズに合わせた教育環境が整えられていました。また、フィンランドでは教師が一番人気の職種で、社会から非常に信頼を置かれている仕事だということを学びました。学校にカリキュラムはありますが、教師の自主性が重視されているので、教科書も教師が選択するそうです。日本の教育との違いが多く見受けられ、とても興味深かったです。

観光という面では、様々な文化の料理を楽しんだり、サンタクロースビレッジでサンタに会ったり、同じラーニングクラスターの仲間と充実した時間を過ごすことができました。

フィンランド
ラーニングクラスターフェアでの発表

ラーニングクラスターフェアでの発表の一部

ーこのラーニングクラスターの経験をこれからのSUA生活やその後の人生にどう活かしていきたいですか?

今回のラーニングクラスターの経験を通して、自分からアクションを起こすことで、自分の目標を叶えることができると学びました。数人の生徒でラーニングクラスターのような大きなプロジェクトを立ち上げるのは大変ですが、今回の成功が自信につながりました。今後のSUAでの生活でも、様々なことに挑戦していきたいです!

将来は、フィンランド教育を世界中に広めていけるインフルエンサーになりたいです。自分の一番の目標は日本の教育をよりよくすることですが、色々なアプローチがある中で、まずは小学校の教師になることを目指しています。それに留まらず、フィンランド教育の実践を広めていける教育者になりたいと考えています。

ー後輩へのメッセージをお願いします!

ぜひ様々なことに挑戦してほしいです!挑戦したら自分の夢や目標を叶えることができると思います。結局は自分次第なので、多くのチャンスが転がっている中で一歩踏みだす勇気が大切だと思います。今回のラーニングクラスターを通して、一歩踏みだすことで一生の思い出ができたので、皆さんも自分が頑張りたいことに挑戦していってほしいです。

まとめ

この記事では、新宅太陽さんのラーニングクラスターでの経験についてお伝えしてきました。自分の目標を叶えるために一歩踏みだす勇気がかけがえのない経験につながるというメッセージが、とても印象深いですね。皆さんも、自分自身の目標に向かって、挑戦することで人生の道を切り拓いていきましょう!

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新宅健太郎がDIG Internationalでシ・ルニテシュのもとで学び、ハーバード大学とアメリカ創価大学で学んだ経験を語るオンライン・イベントのチラシ。

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